(無題)

朝。
いつも、誰よりも早く起きてくるはずの父が、いつまで経っても起きてこない。
一階から母が叫ぶ。
「お父さ~ん! お父さ~ん!!」
「・・・・。」
いつも、誰よりも物音に敏感なはずの父が、こんなに叫んでも、起きてこない。
二階へ娘が起こしに行く。
階段を一段一段上がるたび、少し不安がよぎる。
具合でも悪いのか。腰の痛みで起きあがれないのか。はたまた・・・。
戸を開けて呼んでみる。
「お父さん?」
「・・・・。」
いびきどころか、寝息も聞こえてこない。
布団の所までいって大声で呼んでみる。
「お父さん!朝だよ!!」
「・・・・。」
いつも、誰よりも物音に敏感なはずの父が、こんなに近くで呼んでいるのに、起きるどころか、ピクリとも動かない。
そんな・・・まさか・・・うそでしょ、父ちゃん。
肩を揺すって叫ぶ。
「お父さん! お父さん!! お父さん!!!!!!!!
「おおお!!!!! 朝か。寝過ごしちゃったな。」
・・・生きてた。
こっちの寿命が縮みました。
でも、よかった。目覚めて。
父ちゃん・・・。まだまだ長生きしてくれよ。
今年も一年、家族みんな無事に過ごせますように。

6件のコメント

  1. ゼスト芥川賞か??・・・
    「親孝行 したい時に 親はなし」にならない様に
    お父さん お母さんを大事にしてくださいね!!

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