ガイガーカウンターを自作する予定でしたが、日本国内ではGM管(ガイガーミューラー計数管)を入手するのが困難なのと、いまさら空間線量計を作っても使い所が少ないので、放射性物質による食品汚染をチェックするためのMCA(マルチチャンネルアナライザ)システムを構築することにあっさり方針転換しました。
この手のものを調べるにはインターネットが一番。
ちょっと調べたら個人でも買える格安なパーツ類がありました。まぁ、出所不明のジャンク品なんですけどね。新品など高過ぎて手が出ません。
【必要なもの】
1. PC
2. シンチレータープローブ
3. シンチレータープローブ用高圧電源&アンプ
4. 計測・解析用プログラム(InTune,PRA,FitzPeaksNaI)
5. 各種接続ケーブル類
【内容】
1. PCはWindows7HomePremium64bit版を使っています。
2. シンチレータープローブは、eBayでBICRON社製NaI(Tl)シンチの2インチと3インチを入手しました。これらに使われている光電子増倍管は日本の浜松ホトニクス社製です。
3インチのものは、これと同等性能のちゃんとした製品だと国内で数十万円します。ジャンクなので格安でしたが、それでも躊躇するお値段ではありました。
3. GS-1100A。これもeBayで購入。オーストラリア製で新品でした。
4. 3つのプログラムともフリーウェアです。インターネット上からダウンロードできました。
各種パラメータを試行錯誤して設定し、以下のとおりスペクトルを取得できるようになりました。
バックグラウンドを計測。汚染物の無い状態です。
汚染物を計測。手持ちのガイガーカウンターで0.24uSv/hを示すものです。
今後は、核種の特定方法と標準線源を基準にしたベクレル換算の確立、本格的な運用のための鉛ブロックによるガンマ線遮蔽箱の製作等を行っていきたいと考えています。
ちなみに50mm x 100mm x 200mmの鉛ブロックは安い所で1個7500円。これが10個くらいは最低限必要になります。金額的にちょっと一度に購入は無理ですね。
それと1個の重さが11.3kgあります。10個だと113kg…..。床が抜けるかも。