この日が来ると思い出す

3.11
一生忘れないであろうこの数字。
10年前、自分は20歳で専門学校卒業を控えた時期。
高層階のPC教室で地震に見舞われた時は本当に驚いた。
この世のものとは思えない揺れ。
立っていることもできず、尻餅をつくように倒れ込む。とにかく身を守らないと…と急いでデスクの下に潜り込む。そして、激しい揺れの中で右へ左へと流れていくオフィスチェアーの群を呆然と見ていたのを覚えている。とても長い時間のように感じた。
震災当時は、父は東京へ出張中。自分は仙台駅前の専門学校、母弟妹は実家のマンション…と、見事にバラバラ。
幸い当日のうちに父以外の家族と合流。翌日には父がレンタカーで仙台へと戻って来れ、家族皆が無事に再会することができた。
記憶は徐々に朧げになっていくが、目に焼き付いている光景もある。
震災当日の夜、避難所になっていた学校の校庭で、黙って焚き火を見つめる人。
教室内で鼻声になりながら慰め合う人。
居合わせた人が見せてくれた号外の「観測史上最大M9.0」の文字。
通学路の傾いた電柱。
止まっていたガス・水道・電気が復旧し、1週間ぶりに見たテレビのニュース。
画面の中で何度も繰り返された、見慣れた景色が濁流に飲み込まれてゆくさま。
自分でも整理できないくらい、いろいろなことを思い出してしまう一日。
今一度、災害に備えようと心に誓う一日でした。

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