情報汚染


原発の問題は一日でも早く終息してと、神に祈る気持ちで一杯です。

福島原発30キロ圏内に自主退避警告が出ているが、今だ圏内に住んでいる住民も多くいる。もし自分もその立場であるならば、どのような判断をしていかなければならないか自問自答の繰り返しだ。

放射能が体によくない事は分かるのだが、TVの数値を聞いても誰一人まともに分かる者はいないはずだ。 結局はTVの情報に頼るしかない、そして情報が人々を煽りその行動がまたマスコミにとっては一番のソースとなり拍車が掛かる。 ネット上に「水道水から放射能濃度が検出」と出た段階からスーパーのペットボトルが無くなる。

今回の色々な件で、確かに 放射能は怖いが、それよりもっと怖いのが「情報」だと思います。我々は情報という放射能に汚染されている事です。

「情報」を辞書で調べると
→あることがらについての知らせ
→判断を下したり行動を起こしたりするために必要な、様々な媒体を介しての知識。
とあり、この「様々の媒体を介した知識」がくせものです。

10年以上前までは、現代人は情報と共に暮らす「情報化社会」と言われていましたが、今はその情報化社会の数百倍以上の情報量になる「ネット社会」にいます。
かなり前にブログで書いた、『Do you know!』でやっていた「googleでの検索が1ヶ月310億件、10年前ネットが無い時代の時は誰に聞いていたんだろう」と有ったように、 ネットが媒体となりその媒体に全人類が情報ソースを流すことが出来る。恐ろしい時代です。
誰もが、トイレの落書きの様に簡単にネットに書き込むことが出来て、全世界の人が、それを落書きではなく「情報」として捕らえることが恐ろしい。

情報によって、まともな知的、理性的、道徳的な人でさえも、一度群集が形成され、そこに巻き込まれるや否や、その性質とはおよそ対照的な暴力性や非合理性となる行動に至る。 パニックの根元は間違った情報にあります。昔のナチスドイツ、ヒットラーは情報操作によって群衆を操ったと言われる。

まだ記憶に新しい「チリの落盤事故」でも情報が外部から遮断されたから、一人のリーダーによって秩序がたもたれ全員助かったものと思われます。 あれがTVなどの一方通行の情報が入ってきたら、間違いなくパニックになり地獄絵の世界だったかもしれません。

「今、我々は、どの情報が正しくて…、どの情報が間違っているのか…が一番問われる」ものです。またその情報により、どのような行動を起こすことがよいかが一番問われる時代です。