経営者冥利


今年の大雪と凍害で、過去に施工したお客様のアフターと手直しが多くあった。 お客様には少々時間をいただき随時行っている。

そんな中、一週間ほど前に2人の社員が行って手直しをしてきたお客様の所に昨日お伺いしたところ。
お客様はいきなり「社長のとこの従業員いったいどうなってんの?」…とっ。
私も社員に対してのクレームかと思い、ドキッとしたが…、
お客様曰く、「社員の人達、皆生き生きしているよね…。嫌々ではなく、楽しそうに仕事して一人ひとり自分の意志でちゃんと動いているね…!○○~!」…とっ。

あぁホッとした…。クレームではなかった。そして何よりも嬉しい一言だ。
お客様にしたら、手直しの仕事だからなお更と思っていたが、当社の社員は見事お客様を裏切る事ない、快い雰囲気を醸して仕事をしてくれたのだろう。
社員が褒められるのは正に「経営者冥利に尽きる」とはこの事か…
私自身がとか、会社が立派とかではなく、組織の末端である社員を褒めて頂けるのは、本当に嬉しい…
この事は朝礼で社員に話してあげよう。

やはり企業は会社の大きさでも社長でもない、最終的に人で成り立っている。 人という資源は意思をもった存在である以上、優れた経営資源に変えていくのが、会社の文化や雰囲気であり、さらに会社の方向性を決める社長の役目だ。
体の脚の先から指の先まで動くのは血液が循環しているからで、企業も人と言う組織の末端まで、潤沢な血液を流していかなければ、人は動いてくれない。 血液はお金ではない「働きがい」だ。

「働きがいのある会社」の文化とは、5つ
「信用」・「尊敬」・「公正」・「誇り」・「連帯感」

1.「信用」とは、
従業員が責任ある仕事を任されているか。

2.「尊敬」とは、
仕事を与え行うために必要なものが与えられているか。
経営者と直接話す機会を得られることで、従業員の親近感や信頼感が得られる。

3.「公正」とは、
学歴や人種などに関係なく、公正に扱われているか。
従業員を「認める風土」「感謝する機会」「称える場」があるか。

4.「誇り」とは、
自分たちが成し遂げている仕事を誇りに思う。この会社で働いていることを胸を張って人に伝えるか。

5.「連帯感」とは、
この会社は入社した共通の価値観に共有があるか。
労働環境の改善やコミュニケーション、業界の勉強会など全員でたゆまない向上心と努力を積み重ねていく。

この働きがいで、人はより良い資源となる。

更に大切なのは、社長が社員に未来を語っているか!
今日はどん底でも、明日はここまで行ける…来年はこういう事をしよう…と。
この未来を語る事が、社員の期待感なのだ。

期待感により、人は自分の意思で動いてくれる。