群れず、頼らず

ある雑誌に「日本画家の堀文子さん」の話を紹介していた。
堀さんは1918年生まれ、幼いとき関東大震災に遭った。その時「人生では誰にも頼れない。苦境は自分でのりこえないと」と身にしみた。
依頼そのように生きてきた。
 堀さんのモットーは「群れず、あわてず、頼らず、下手でも自分らしく」である。
 そして70歳で一人でイタリアに移住した。その時の理由が「日本はバブルの真っ只中、金儲けに狂奔する下等な日本人に堪えられなかった」という。
イタリア語は一言も知らなかったが「人間が生きているところだからどうにかなるさ」と少しも心配しなかったという。
 そして80歳の時にヒマラヤ行きを考えた「足腰が丈夫なうちにブルーポピーを見ておかないと」とおもったらしい。ブルーポピーとは5000メートルの高知に咲く花で、本当にその花を見てきたという。
 この文書を読んでから堀文子さんをネットで調べると
今91歳で現役、7-8年前、重い病に倒れ、自由に旅をすることが難しくなったが、そんなとき出会ったのが、顕微鏡の中の世界。
レンズの下の一滴の水を泳ぎ回るミジンコに、堀さんは、シンプルだけれど完璧な生命装置を発見し、ミジンコの素晴らしい創作絵を描いておられる。

 私も画家堀文子さんを知ってから、堀さんの生き方にとても感銘した。
「群れず、あわてず、頼らず、下手でも自分らしく」そして、常に好奇心を持ち、思ったことは実行してしまう。「悔い」と言う言葉を残さない、とっても素敵な生き方です。
 だれもが70の歳にて、一人で外国で暮らせるかと聞かれたら、殆どの人は顔を横に振るだろう。自分もそうかもしれぬ。
 しかし、人間は間違いなく年をとり、一人で生きて、一人で死ぬのは避けられない事実。
 今回の大震災で、一生懸命生きても、適当に生きても、人生は、全ての人間に対して同じように試練を負わせ、簡単に人間の生命を奪い取っていく、人生の不条理を思わないわけにはいかないが、生き伸びれた以上、これかの苦境を乗り切って行かなければならない。
 自分がこの先にどう生きて行くかというエネルギーは、この堀さんの生き方としているモットー「群れず」「頼らず」「自分らしく」にあるのかも知れない。
 悲観的になるのではなく、楽観的に人生を捉え、精神的に余裕を持つことが最も必要かもしれません。そして、とにかく、受け身ではなく積極的に、そして何でも挑戦する貪欲なハングリー精神と、他を受け入れる包容力と多様性、それをあまり気にしない鷹揚な気持ちが必要かも

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