余裕定年期

5年ほど前に弊社を高齢にて退社したSさん(現在80歳近い)が話してくれた。…「会社を辞めても、会社が伸びて大きくなってくれる事は大変嬉しい事だ」と…
 この様に言う方は稀少中の極少
 大手企業や銀行等はハッキリと定年制が決められていて、例えば60歳を迎えたその月末が定年退職としてのルールがある、従業員は近くなると理解してその準備を迎える。それ故円満退社を迎える。
 しかし、中小企業は、その様な決め事がなく、労使双方 取敢えず働けるまでは、働いてもらおう、働いている者も、働けるだけ働きたいと思う。
 当然、働いている者は一年毎、年をとる、不思議と年と共に頑固になる、これは自分を守る本能か、また職場環境も時代の流れで変化していく。そうなると、当然だが、年配者の技術力は凄くても仕事適用力や技術継承力が鈍るものだ。鈍ると社内の雰囲気はあずましくない。
 色々な会社を見てきた、その様なルールが無いばっかりに、最後はギクシャクした退社であったり、 時に「あの会社、俺が居なくなったから潰れるぞ」と、今まで長年一緒に働いていた者が反旗を飜す(ひるがえす)などの事を、よく耳にする。
 弊社も社員が多くなった事と、今回、新しい従業員を向かい入れる準備と今後の社内ルールの就業規則を見直ししていく。
 今回、会社のルール作りとして大きく変わったのが
定年期を「余裕定年期」と「最終定年」を設けたことだ。

・「最終定年」は今後の国の方針も含めて65歳を定年とする。
これは一般的に、この年を迎えたら定年退職です、もしまだ、働けるようであれば、帰属社員(俗にパート社員)として働いてもらう。

・今回新しい設定は「余裕定年期」である。
この余裕定年期は58歳~60歳までとしこの間に充分に自分の定年後を考えましょうと言う期間で飽くまでも任意である。
 今後の人生、第二の人生を充分に考えてください…として
58歳であれば、ハッキリ言って、独立も出来るし、他社に行っても働けるぎりぎりの年齢です。
更に弊社も社員を色々と海外に連れて行っています。中には海外で暮らしたい者もいるかもしれない。
 そうゆう者の為に、早期退職メリットとして、この間に退職したい者は在籍期間を5年間プラスして退職金の計算をするという事にしました。
 しかし、厳しい決まりも…
この期をもって、年齢給、資格給のベースアップは無く、また役職は降板してもらう決まり事も決めました。
 弊社もパート社員も含めて現在60歳以上が11人おりました。
「俺を要らないならハッキリ言ってくれ」とナーバスになる者もおりましたが、これは避けて通れず、いずれか来る事です。
 しかし、全て会社が有っての事で、会社を継続するには、徹底的に社員を育てる事、育てる為には組織の新陳代謝と頭脳後継をしていく事です。
 会社が無くなると、退職金どころではありません。

 理想は辞めた社員も、誇りを持ってもらえる会社作りをして行きたい。

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